合宿免許卒業後は本試験を早めに受けるのがおすすめ!試験の内容は?
合宿免許は、短期間で運転免許の取得を目指すカリキュラムが組まれています。初めて免許取得を目指す人は、何をするのか分からないまま飛び込んでいくのは不安に思うかもしれませんね。
合宿期間中には、技能教習、学科教習を受講し、最短14日間で(AT車の場合)本試験の受験資格を得ることを目的にしています。合宿期間中は原則帰宅できません。教習所の合宿免許のカリキュラムを修了すると、卒業証明書を受け取ることができます。
注意したいのは、合宿免許の卒業=免許取得ではないという点です。卒業証明書を手にしたら、運転免許センターに行って本試験を受験しなければいけません。本試験に合格すると、正式に運転免許証が交付されます。
合宿に参加する前に、免許取得までの一連の流れを知っておくと安心できますね。では、合宿免許から免許取得までの流れと本試験の内容について調べていきましょう。
合宿免許 入校から免許取得までの流れ
合宿免許で教習所に入校してから免許を取得するまでの基本的な流れを説明します。
合宿免許の基本的な流れ
入校
合宿免許の入校当日は、教習所や指定された場所に集合します。指定された時間に遅れてしまうと、入校ができなくなってしまいかねません。悪天候時などは交通機関の乱れなどが発生するかもしれませんので、早めに到着するように心がけましょう。事前に受け取る入校の案内などに、持ち物リストが掲載されています。住民票や身分証明書が必要になりますので、忘れ物がないよう前日までに用意しておきましょう。
次に入校手続きに移ります。教習所のスタッフから合宿期間の流れの説明を受けたあと、視力、聴力、運動能力などの適性検査を受けます。検査が終わったら、先行学科の受講です。先行学科では運転に関する心得を学び、翌日からのカリキュラムに備えます。
第一段階
翌日からいよいよ実習スタートです。教習は第一段階と第二段階に分かれており、第一段階では仮運転免許の取得、第二段階では卒業検定の合格を目指します。
第一段階では、運転に関する基礎知識の学科教習と運転の基礎操作、および基本走行についての授業を受けます。技能実習を行うのは、すべて教習所内です。
そして、教習の最終時限に、教習の成果を確認するための「みきわめ」というチェック時間があります。これは各段階の教習を修了してもよいかを判断するための時間です。
修了検定、仮免学科試験
無事に「みきわめ」にクリアすると、修了検定と仮免学科試験の受験ができます。この2つの試験に合格すれば、仮運転免許証が発行され第二段階の路上教習が始まります。
第二段階
第二段階では、実際に路上を走行し、実践的な運転の操作方法を学びます。原付バイクの乗り方やMT車の免許を取得する人は、AT車の運転方法も勉強します。こちらも同じように最終時限に「みきわめ」が行われます。
卒業検定
「みきわめ」にクリアしたら、卒業検定を受け、合格すれば卒業証明書が発行されます。指定教習所であれば、運転免許センターでの実地(実技)試験が免除されます。
とはいえ卒業すればすぐに運転免許を取得できるわけではありません。卒業後、運転免許センターに行って、学科試験と適性試験を受験する必要があります。
合宿免許卒業後の流れ
卒業証明書の有効期限は1年間です。1年以内に運転免許センター(運転免許試験場)に行って、本試験を受験しなければ免許証は交付されません。学科試験の知識は日が経つにつれて忘れてしまいがちですから、早めに試験を受けに行きましょう。
試験には、適性検査と学科試験があります。それらの試験に合格すると、晴れて運転免許証が交付され、車を運転することができるようになります。
合宿免許後の本試験の内容
合宿免許卒業後は運転免許センター(運転免許試験場)で試験を受ける必要がありますが、学科試験のほかに適性検査があります。どちらも運転免許を取得するために受けなければいけないものなので、しっかりと確認しておきましょう。
適性検査
適性検査は、視力検査・色彩識別能力・聴力検査の項目があります。
視力は普通運転免許の場合、片眼で0.3以上かつ、両眼で0.7以上である必要があります。片眼の視力が0.3に満たない場合は、もう片方の視野が左右150度以上で、0.7以上の視力が必要です。
裸眼でこれらの条件に満たない場合は、コンタクトレンズや眼鏡の着用が必要です。もし不安がある場合は、早めに自分の視力を検査しておきましょう。眼鏡やコンタクトレンズを使用する場合は、運転免許証の条件等に「眼鏡等」などと記載がされます。
色彩検査では赤・青・黄の3色を識別できるかを検査されます。これには、一定距離から信号を適切に把握できるかを調べる目的があります。
聴覚検査では10メートルの距離で90デシベルの音が聞こえるかどうかの検査が行われます。日常会話で支障がなければ、特に心配する必要はありません。もし何らかの不安があるなら、事前に運転免許試験場に相談しておきましょう。
学科試験
学科試験は、交通マナーや法律に関する基礎的な知識を見る筆記試験です。出題数は全部で95問、1問1点の〇×形式の問題が90問、イラスト問題が5問という構成です。試験時間は50分で、90点以上が合格となります。
試験の内容は、道路標識や交通法規などの知識問題が多い傾向にあります。問題数にボリュームがあるので、教習所で学んだ知識が記憶に残っているうちに、落ち着いて問題を解いていきましょう。合宿免許を卒業したら、早めに試験を受けることが一発で合格するための秘訣です。
合宿免許後に受ける本試験の注意点
教習所を卒業したら、卒業証明書の有効期限や試験当日の持ち物など、気を付けなければいけない点がいくつかあります。こちらでは本試験を受ける際の注意点をご紹介します。
卒業証明書の有効期限が過ぎると再発行できない
合宿免許の卒業証明書の有効期限は1年間です。卒業してから1年が経過してしまうと、本試験の受験資格を失ってしまいます。また、有効期限を過ぎてしまうと卒業証明書の再発行もできません。万が一こうなってしまった場合、もう一度免許を取得する方法は2通りあります。
教習所(合宿免許)に通学する
再度教習所に入学して、仮免許からやり直す方法です。費用もかかり、時間も要してしまいますが、確実に取得できる可能性が高い方法です。
一発試験を受験する
教習所に通わずに、学科試験と技能試験を運転免許センターで受ける方法です。試験官は、警察官が行います。仮免許の学科試験から路上での技能試験まですべてに合格しなければいけません。教習所を卒業してから1年以上が経過していますので、難易度は高いですが、教習所に再通学するよりは費用や時間を節約できるでしょう。
住民票のある地域の運転免許センターで受ける
本試験は、住民票に記載されている各都道府県の運転免許センターで受験できます。
最寄りの試験会場などは各県警察のホームページで公表されていますので、確認してみてください。ほとんどの県では土日祝日の受付は行っていませんが、一部の県では特定の休日に実施している場合があります。ただし、大変な混雑が予想されますので、余裕があるときに、早めに本試験を受けるようにしましょう。
また、時間などを確認して当日慌てて準備することのないように、持ち物を前日までにチェックしておくと安心ですね。
本試験当日に必要なものを忘れないようにする
本試験当日ですが、事前に準備しなければいけないものもありますので、早めに準備することが大切です。合宿免許で受け取った卒業証明書や仮運転免許証を忘れないように注意しましょう。もし、これらを忘れてしまったら技能試験の免除がされなかったり、本試験を受験することができなくなったりしてしまいます。もし紛失してしまったら、すぐに教習所に連絡をして再発行をしてもらいましょう。有効期限内であれば、再発行が可能です。
申請用写真は縦3センチ×横2.4センチで6カ月以内に撮影したものを用意します。都道府県によっては2枚必要になりますので、確認が必要です。本試験では学科試験を受験するため、筆記用具を忘れずに持っていきましょう。マークシート形式ですので、シャープペンではなく鉛筆を用意し、消しゴムも忘れないようにしてください。
この記事のまとめ
合宿卒業後は、すぐに本試験を受けること
合宿免許卒業後は、早めに本試験を受験することが最短で運転免許を取得する方法です。卒業後しばらく経ってしまうと、せっかく身につけた知識を試験で生かすことができません。95問中90点以上を取らなければいけないため、合格する確率が低くなってしまいます。
また、卒業証明書の有効期限内に本試験を受験しないと、せっかくの教習実績や教習料金が無駄になってしまいますので、早めに行動してください。本試験は、落ち着いて取り組めば心配ありません。運転免許の取得を目指して、頑張りましょう。