合宿免許スクール

合宿免許マスターへの道! はじめ先生の課外授業

合宿免許マスターへの道! はじめ先生の課外授業

ワンランク上の運転マナー|譲り合いの心で気持ちの良いドライブを

記事カテゴリ

車の雑学

公開日: 更新日:

煽り(あおり)運転による交通事故が社会問題になるなど、ドライバーのマナーについて注目が集まっています。自動車を安全に運転するためには、道路交通法に定められた交通ルールを順守するだけでなく、運転中のマナーを守ることで他の車両とのトラブルを避ける必要があります。運転マナーは自動車免許の教習課程でも一度は扱う内容ですが、免許取得から時間が経過して、記憶が曖昧になっている人もいるかもしれません。この記事では、これから先もずっと気持ちよく運転し続けたい人のために、ワンランク上の運転マナーについてご紹介します。

ワンランク上の運転マナー|譲り合いの心で気持ちの良いドライブを

運転時のマナーの基本

合宿免許スクールキャラクター:はじめ先生

自分だけでなく他人の安全を守るためにも、まずは基本的な自動車の運転マナーを押さえましょう。

運転時のマナーの基本

交差点

交差点

交差点で信号が青になった途端、発進するのはとても危険です。なぜなら、信号が赤になってから走り込んでくる歩行者や右折車も少なくないからです。発進の際には一呼吸置いて、落ち着いて周囲の安全を確認してからアクセルを踏むようにしましょう。また、信号のない交差点では、すぐに止まれるように速度を落とし、対向車などの存在を確認して譲り合いながら進みましょう。
右左折専用車線がない交差点で曲がるときには、なるべく早めにウインカーを出すことも大切です。後続車へ合図し、車間距離を空けてもらうためです。

雨の日

雨の日

雨の日は普段よりもブレーキが利きにくくなり、事故が起こりやすいため、意識して車間距離を長めに取りましょう。また、スピードを出し過ぎると、道路脇の水たまりを通過する際、歩行者に水や泥をはねてしまうおそれがあります。できるだけスピードを落として走りましょう。
日中でも雲が厚く暗いときは、スモールライトやヘッドライト(ロービーム)を点けて、歩行者や対向車に自分の車の存在を知らせます。

駐車場

駐車場

駐車場では、区切られているスペースからはみ出さないことが最低限のマナーです。隣の車に近すぎると、自分だけでなく隣の車の人も乗り降りするのに不便ですし、ドアに傷がつくこともあります。自宅以外の駐車場では、駐車スペースで先に待っている車が優先です。

高速道路

高速道路

高速道路の本線に合流する場合は、本線の車とランプウェイの車で1台ずつ交互に合流する「ファスナー式」が基本です。譲ってもらったときは、ハザードランプを点滅させて後続車に感謝の気持ちを伝えましょう。

高速道路の右側車線は追い越し車線です。通常は左側の走行車線を走行し、追い越すときだけ右側に路線変更しましょう。また、追い越し車線の車のスピードが遅かったとしても、左側から追い越すのはマナー違反です。

高速道路にも制限速度があるため、決められた速度内で走行し、十分な車間距離を取ることが重要です。どの車も普段よりスピードを出しているので、ちょっとしたマナー違反が大事故につながるおそれがあります。また、路肩は故障車が一時的に退避したり、緊急車両が現場に急行したりするためのスペースです。一般の車が走行したり、停車して休憩したりすることはできません。

さらに親切!ワンランク上の交通マナー

合宿免許スクールキャラクター:はじめ先生

基本マナーを覚えたら、次は教習所では習わないワンランク上の交通マナーをマスターし、ドライバー同士の意思疎通をよりスムーズにしましょう。

さらに親切!ワンランク上の交通マナー

ハザードランプでの意思表示

ハザードランプでの意思表示

他のドライバーに感謝の気持ちを示す「サンキューハザード」は、道を譲ってもらったときなどにハザードランプを2、3回点滅させる行為です。車線の流れに乗った後で良いので、落ち着いて操作するようにしましょう。明るい時間帯であれば、会釈したり、軽く手を上げて挨拶したりすることもあります。

駐車場でバック駐車をするときには、他のドライバーに駐車の意思を伝えるため、駐車スペースの少し手前から、駐車が終わるまでハザードランプを点滅させます。

高速道路

高速道路では、渋滞に近づいたときにハザードランプを点滅させます。お盆や年末年始に高速道路を走行していると、長い渋滞に遭遇することがあります。渋滞の最後尾に近づいたら、スピードを落としながらハザードランプを点滅させて、後続車に「この先渋滞」と合図するようにしましょう。後続車がハザードランプを点滅させ、さらに後ろの車へとつないだら、自分の車のハザードランプを消灯します。

パッシングでの意思表示

パッシングでの意思表示

パッシングとは、走行中にハイビームを数回点滅させることです。

交差点の直進車線で前方が渋滞しており、対向車線の右折車に道を譲るときは、停車して「お先にどうぞ」の意味でパッシングを行います。側道から合流してくる自動車に進路を譲るときにも使用します。譲ってもらった側も、感謝の印にパッシングするのが良いでしょう。合流時のハザードランプと同じ意味です。

ただし、パッシングは他の意味で使われることもあるため、注意が必要です。「譲りたくない」「先に行くよ」という合図の場合は、スピードを落とさず回数を多めにパッシングをします。無理に合流されたときの抗議の意味でも使います。

パッシング

高速道路の追い越し車線で後続車からパッシングをされたときは、「遅いから道を開けてくれ」というメッセージです。無理に対抗せず、走行車線に戻りましょう。
対向車から何らかの注意や警告があるときにもパッシングされることがあります。夜間にパッシングされたときは、ライトがハイビームになっていないか確認しましょう。対向車がいるときは、まぶしくなりすぎないようロービームにするのがマナーだからです。

自分が走行中の車線の前方で警察が検問やスピード違反などの取り締まりを行っているときにも、パッシングで知らせてくれることがあります。

ウインカーでの意思表示

ウインカーでの意思表示

ウインカーは、右折、左折、車線変更、一時停車などの意思表示として使うのが基本です。
ほかには、道を譲るときや譲ってもらうときにウインカーで合図をすることもあります。後続車が車間距離を詰めて煽ってくるような場合には、左ウインカーを出して左端に寄り、道を譲るほうが賢明でしょう。

また、高速道路の追い越し車線で後続車が右ウインカーを出しているときは、パッシングと同様、「スピードが遅いから道を開けてくれ」というメッセージです。このような場合は無理にスピードを上げるのではなく、走行車線に戻ったほうが安全です。

ヘッドライトの強弱をマスター

ヘッドライトの強弱をマスター

夜間はヘッドライトを点けますが、ライトの強弱に注意が必要です。警察庁は、基本的に夜間の走行中はヘッドライトをハイビーム(上向き)で使用し、前方に他の車がいたり対向車がいたりする場合はロービーム(下向き)に切り替えるのが本来のマナーであるとしています。

夜間に道を譲るときは、「お先にどうぞ」というメッセージを示すため、スモールライトに切り替えましょう。また、日没後は早めにヘッドライトを点灯させることも大切です。ヘッドライトは夜間に限らず、雨や霧で前の車が見えにくいときやトンネルの中でも使用します。

やってはいけないNGマナー

合宿免許スクールキャラクター:はじめ先生

運転中にやってはいけないNGマナーをご紹介します。これまで気づかずにやってしまっていた人は、今後は注意するようにしてください。

やってはいけないNGマナー

道路交通法で禁止されている運転マナー

サンキュークラクション

道を譲ってもらったときに短く数回クラクションを鳴らす「サンキュークラクション」をよく見かけますが、実は道路交通法違反です。クラクションの代わりに、ハザードランプやパッシングを使いましょう。また、夜間の交差点で止まったとき、歩行者や対向車がまぶしくないようにヘッドライトを消す人がいますが、これも道路交通法違反です。日没後は必ずヘッドライトを点灯する必要があります。

また、近年問題になっているのが煽り運転です。

例えば、2017年6月、神奈川県の東名高速道路上で、ワゴン車に乗っていた夫婦が、後ろから来た乗用車に煽られて停止させられた後、大型トラックに追突されて死亡するという痛ましい事故が発生しました。
メディアでも大きく報道された結果、同様の危険運転が全国各地で報告されるようになりました。事件を受けて、警察庁は、2018年1月に煽り運転を積極的に摘発し、場合によっては交通違反点数の累積がなかったとしても、免許停止の行政処分を行う旨を発表しています。

そもそも煽り運転とは、他の車両に対する嫌がらせ運転のことです。例えば、前方車両との車間を必要以上に詰め、道を譲るよう強要したり、前の車両を追い回したり、パッシングやクラクション、幅寄せをして威嚇したりする行為が挙げられます。

具体的な罰則として、道路交通法では以下のように定められています。

車間距離を詰める:車間距離不保持違反

車間距離不保持違反

高速道路:普通車9,000円、大型車12,000円の反則金及び、違反点数2点。支払わない場合、3カ月以下の懲役または50,000円以下の罰金。
一般道路:普通車6,000円、大型車7,000円の反則金及び、違反点数1点。支払わない場合、50,000円以下の罰金。

左車線からの無理な追い越し:追い越し違反

追い越し違反

一般道路、高速道路:普通車9,000円、大型車12,000円及び、違反点数2点。支払わない場合は、3カ月以下の懲役または50,000円以下の罰金。

無理な進路変更で後続車両の進行を妨害する:進路変更禁止違反または割込み等違反

進路変更禁止違反または割込み等違反

一般道路、高速道路:普通車6,000円、大型車7,000円の反則金及び、違反点数1点、支払わない場合、50,000円以下の罰金。

不要な急ブレーキ:急ブレーキ禁止違反または安全運転義務違反

急ブレーキ禁止違反

<急ブレーキ禁止違反>
一般道路、高速道路:普通車7,000円、大型車9,000円の反則金及び、違反点数2点。支払わない場合は50,000円以下の罰金。

安全運転義務違反

<安全運転義務違反>
一般道路、高速道路:普通車9,000円、大型車12,000円の反則金及び、違反点数2点。支払わない場合は3カ月以下の懲役又は50,000円以下の罰金。

ハイビーム、クラクション、パッシングなどで他の車両を威嚇する:減光等義務違反または警音器使用制限違反

減光等義務違反または警音器使用制限違反

一般道路、高速道路:普通車6,000円、大型車7,000円の反則金及び、違反点数1点。支払わない場合は50,000円以下の罰金。

周囲に迷惑なNGマナー

道路交通法違反ではなくても、周囲をイライラさせるNGマナーがあります。

右折や左折時に反対側に大きく膨らむ

まず、右折や左折時に、反対側に大きく膨らむことが挙げられます。大型車なら、ある程度は仕方ありませんが、普通車はできるだけ曲がる方向に寄り、直進の後続車が通りやすいようにすることがマナーです。 右左折のウインカーを出すのが遅い場合も、後続車や対向車を惑わせてしまいます。
ウインカーを出すタイミングは、右左折の場合は交差点の30メートル手前で、進路変更をするなら変える3秒前までと道路交通法で定められています。後続車が余裕を持って対応できるよう、適切なタイミングで出すようにしましょう。

障害者スペース

障害者スペースに駐車する健常者は、マナー違反というよりむしろ迷惑といえるでしょう。障害者スペースは入り口近くにあり広くて便利ですが、本当に必要としている人がいつでも使用できるよう、空けておかなければなりません。障害者マークを掲示している自動車でも、障害者が同乗していないときに止めるのは通常スペースです。

また、窓からものを捨てるのは危険なのでやめましょう。特に、火が点いたタバコは火事の原因になるおそれがあります。

運転マナーと交通事故死者数のランキング

合宿免許スクールキャラクター:はじめ先生

都道府県ごとの運転マナーと交通事故死者数のランキングについて確認しておきましょう。

運転マナーと交通事故死者数のランキング

運転マナーが悪い都道府県ワーストランキング

2016年6月にJAF(一般社団法人 日本自動車連盟)が、「あなたのお住まいの都道府県の全般的な交通マナーについて、どう思いますか?」などと、交通マナーについてのアンケート調査を実施し、「悪いと思う」「とても悪いと思う」と回答した人の割合は以下のような結果となりました。 交通マナーワーストランキング

驚くのは、「信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしているのに一時停止しない車が多い」という設問において、「とても思う」と「やや思う」と回答した人の割合が全体の86.2%に上ったことです。
また、一時停止については「知っており、行動に移している」という割合が70.7%。「あなたは普段運転中に、後方から他のドライバーに煽(あお)られることはありますか?」という設問に対しては、「よくある」と「時々ある」と答えた人の割合が合わせて54.5%という結果となりました。

【参考】
一般社団法人 日本自動車連盟
「交通マナーに関するアンケート調査」
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/questionnaire/manners

都道府県別交通事故死者数ワーストランキング

警察庁が2023年1月4日に発表した、「令和4年中の交通事故死者数について」によると、都道府県別交通事故死者数ワーストランキングは以下のような結果となりました。 交通事故死者数ワーストランキング

ワースト1位は大阪府で、全都道府県で唯一、交通事故死者数が前年から140人を上回っています。
ただし、全国で見ると、2021年中の交通事故死者数は2636人と、前年度比マイナス26人、マイナス1.0%で、警察庁が統計を始めた1948年から、6年連続での減少を更新しました。高齢者(65歳以上)の死者数や飲酒死亡事故件数が前年と比べて減ったことも、全体の交通事故死亡者数が減少した要因といえるでしょう。

【参考】
「令和4年中の交通事故死者について」
https://onl.la/CByCyzj

この記事のまとめ

合宿免許スクールキャラクター:もみじ先生

マナーを守りワンランク上のドライバーに

ドライバー同士のコミュニケーションがスムーズにいかないと、お互いが嫌な思いをすることになり、つまらないトラブルから思わぬ大事故が起きることもあります。一人ひとりがしっかりマナーを守れば、すべてのドライバーが気持ちよく運転できるようになるはずです。これまであまり意識できていなかった人も、今日からは相手のことを気遣えるワンランク上のドライバーを目指しましょう。

記事カテゴリ

車の雑学

新着課外授業

  • 前のページヘ

  • 次のページヘ

課外授業一覧はコチラ

課外授業一覧はコチラ

TOPへ戻る

合宿免許スクールの守り神「初心者マン」